基山−天拝山:5月21日(晴れ曇り)

天気予報によれば、昼から50%の確率で雨とのことだったので、ロングコースはあきらめ、今日は、「基山−天拝山」コースにした。先週、九千部山から基山へ縦走した際に、基山山頂から道を間違えて筑紫野市山口へ下りていたので、今回、原田駅から基山へ登ることで、自分のなかで脊振山地縦走の東端地点としていた原田駅から基山までの間が、一応つながることになる。基山から山口へ下りた後は、天気がもてば、天拝山まで行くこととした。8:40原田駅を出発。上原田の集落を抜け、高速道路をくぐり、登山口を目指す。林道の突き当たりの資材置き場を左に折れ、基山登山口に到着。


登山口から5分ほどで、水場のある観音堂に出た。道が二手に分かれていて、どちらか迷う。直進すれば、方向的には山頂に着きそうだが、道が細くやや荒れている。先週、九千部の山頂で会ったオジサンが「基山のとりつきで道を間違えて、九電の整備道に入ってしまい、藪漕ぎした末、結局分岐まで戻って一時間ロスしてしまった」と言っていたが、おそらくここ分岐のことだろう。右側のコースをとることにした。どちらの道も電力会社が設置したと思われるイボイボの付いた黒いプラスチックの階段があり、かなり迷ったが、広い方の道を選んだ。結局正解だったが、一枚「基山山頂へ」という立て札があるだけで、かなり助かるのになあと思う。


杉林を20分ほど登ると、史跡巡りコースの立て札のある広場に出た。先週からの鼻風邪と寝不足のせいか、やたらと疲れる。広場で休憩し、山頂へ向かう。礎石群の跡地を過ぎ、木製の階段のある道を15分ほど進むと、見覚えのある明るい稜線に出た。先週、基山からの下りの際に、「史跡巡りコース」という看板を見てパスした下山口?だった。これで脊振山地東部縦走のミッシングリンクはつながったことになる。


基山山頂で、先週見つけられなかった三角点を確認。三角点は山頂広場東南の祠の前にあった。祠の前には座禅を組んで瞑想をしている人がいる。まだ10時だったので、昼飯は食べずに、草スキー場を下って、九州自然歩道に入り、山口へ向かう。草スキー場で黒くて太いヘビ発見。サバイバル登山なら、ひっ捕まえて焼いてしまうのだろうなあ。林道を二つ横切り、山口の集落へ出た。日差しがきつい。天気は持ちこたえそうだったで、天拝山へ行くことに。


集落を横切り、ゴルフ場の横を通って、天拝湖(正式名称、山口調整池。いわゆるダム)沿いに天拝山方面に向かう。日差しがきつくてくらくらする。天拝湖の脇に「兎ヶ原水没記念碑」があり、ふむふむ、ダム建設で沈んだ集落があったのだなあ。地元住民がこうした重厚長大なプロジェクトの犠牲になる時代もあったのだなあ。などと感慨にふけっていたが、よく見ると碑には「平成11年」とある。たった12年前の話だった。水不足の福岡とはいえ、もう少しスマートな貯水施設を作る余地はなかったのだろうか。


天拝湖の最奥地に「筑紫野市総合公園」があり、車で来た子ども連れでにぎわっている。丘の上になぜか巨大な帆船の遊具があり、子どもが砲台から放水したりしていて楽しそうだ。いつか来てみよう。管理棟脇の自販機でコーラを飲み、その脇の林道から天拝山山頂を目指す。このあたりから次第に疲労がたまってきて、いつもと何か違うなあと感じはじめる。気温と湿度が高いせいもあったが、汗が大量に出て、すぐ息切れする。林道終点から右に折れ、登山道に入った頃にはふらふらだった。もしかして熱中症っぽいかなあと思いつつ歩を進める。天拝山の山道では10人ぐらいのハイカーとすれ違った。人気のある山のようだ。途中、裸足で歩いているオジサンを目撃。ベアフットブームとは関係なさそうだが、年季の入った金剛杖とヒモザックが只者ではない感じをかもし出していた。


きついきついと思いつつも、何とかベンチのあるピークについて一息入れる。水分を多めに取り、ゆっくり歩き始める。コブをいくつか越えて、12:05天拝山山頂到着。頂上には神社があり、コンクリート製の展望台もあった。二日市方面から登ってきたと思われる、家族連れや中高年でにぎわっていた。正面には宝満山がくっきり見える。疲れのため、食欲は無かったが、無理やりおにぎり弁当を胃に流し込む。山頂見物もほどほどに、二日市方面へのメインルートを下る。段差が細かすぎる石造りの階段を300段ほど、コケないようにと願いつつ下り、1.5車線ぐらいの幅の砂利道を一気に下る。ふもとにある九州最古を謳っている武蔵寺を少し見物し、天拝山歴史自然公園の木陰のベンチで横になる。10分ほど休むと少し楽になった。


高速道路をくぐり、二日市の温泉街に入る。汗だくだったので、以前来たことのある御前湯で温泉につかることにした。熱中症気味だったので、湯船に入っていたのは1分ぐらい。シャワーで汗を流し、湯上りにオレンジジュースを一気飲み。ちょっと回復した。JR二日市駅まで歩き、13:50の快速で博多へ戻った。今回の反省点。風邪気味の時は絶対登るな。これからの季節は帽子が必須。


歩行距離:13.5km(紫色が今回のルート)